2014年8月12日火曜日

「ことばのワークショップ」をはじめます。

 小手先の技ではなく、書くモチーフを自分の中に明らかにし、創造的に表現していくために、イメージ瞑想や、同じ情景を思い描くにしても視点をあれこれ移してみるなど、自己を見つめる様々な手法が繰り出される。書くことで、自分でも気づいていなかった自分の奥深いところまで旅することができる。未消化な体験を深く味わいなおしたり、見方を変えてみたりできる。それは深い気づきや癒しにまでいたる。(中野民夫『ワークショップ』)

 ところで、これから、「ことばのワークショップ」をはじめます。「ことばのワークショップ」、何それ? という話は、徐々に書いていきたいのですけれど、今日はそのとっかかりだけ、書いておこうと思います。

 数ヶ月前、あるサイトを通して、千葉県市川市を拠点とするNPO法人ダイバーシティ工房という人たちを知り、その後、不思議な縁ができて、これから通うことになりそうです。
 そこで、これから開催しようとしているのが、「ことばのワークショップ」。
 もともとは、ぼくが自己紹介のなかで、「ことばのワークショップ」(のようなこと)をやっている、ということを書いた(話した)のでした。これまで複数の場所で、受験の「国語」を教える傍らで、若者たちを相手に書いたり、話したりするいわば「ワークショップ」の時間を自然につくっていました。そのことを今回、「ことばのワークショップ」ということばで表現したら、「それ、やってみませんか?」という話の流れができました。

 NPO法人ダイバーシティ工房については、じつにいい雰囲気の団体なので、ぜひコチラをご覧ください。NPO法人化は2012年ですが、彼らの運営する「自在塾」は、代表理事の不破牧子さんの父親が1970年代にはじめたという、とっても「家庭的」な塾。数年前から、発達障害の子ども専門の塾「スタジオplus」も立ち上げて、先月(7月)には市川駅前に新拠点(市川中央教室+事務局)を構えたばかり。「ことばのワークショップ」の舞台となる予定の場所は、その新拠点(スタジオplus)のほうです。


 「ことばのワークショップ」は、「書く」こと、「話す」ことを通して、ひとりひとりが抱えている、いろんなことに自らが気づいたり、目を向けてあげたり、見方を変えてみたり、呆然と眺めてみたり、ということをする時間です。今回、はじめるワークショップも、たぶんそうなります。けれど、それはあくまでもこちらの狙いなので、こちらが想像もしなかった、おもしろい展開があっても全然OK、というかそれはむしろ嬉しいです。

 今回はひとまず、「スタジオplus」に通っている中・高生を中心に声をかけて、今月末に開催する「お試し企画」からスタートする予定になっています。
 お互いのことを話したり、「ワークショップ」って何だろう? どうしたい? を少し話してみたり…
 それから、夏の終わりに涼しい部屋で、世界中のいろんな場所で録音された「音」に耳を澄まして、自分の好きな音とか、香りとか、景色とか、時間とか、そういう感覚の話をしたり、少し書いたりする時間になりそう。


 一方、三年目の夏を迎えている吉祥寺美術学院のアトリエでは、今週、恒例の「作文セッション」をやる予定です。
 今年のテーマは、「自作解説をしてみよう!」。
 最近、若い彼らを見ていたら、「言語化」の作業が足りないような気がしていて。やってみれば? というのは簡単だけれど、実際にやってみるとどうなるんだろう? というのは、ひとつ場をつくってみてもよいのではないか? とずっと考えていました。
 「意識的になる」ことで、「無意識」から生まれるいろんなことも、より生きる、とぼくはちょっと考えてもいます。

  *

 よくよく考えたら、『アフリカ』では、「ことばのワークショップ」や「作文セッション」のなかでやるようなことを、ずっとやってきているような気もします。それがなければ、おそらく生きなかっただろうと思うようなことがたくさんありますから。

 で、この手の企画は、ぼく自身、とっても興味ありますし、あまりやれる人の少ない仕事だというような感触もあり(無知なだけかもしれませんが)、今後、ちょっとひろげていきたいと思っています。

 詳細、またいろいろ報告していけたら、と思っています。

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